20年前、私は新潟から上京し、この赤羽にたどり着きました。当時はシャッター通りが目立ち、活気があるとは言えない街でした。しかし、人の温かさや暮らしやすさに触れる中で、「ここに根を下ろしたい」と思うようになりました。

夢の他に何も持たなかった私を支えてくれたのは、この街の人たちです。苦しかったとき「ご飯でも食べに行こう」と声をかけてくれたあの温かさは今でも忘れません。

だからこそ、飲食業という仕事を通じて、この第二の故郷である赤羽を活性化させたいと考えています。

「センベロの街」として再びにぎわいを見せる今、赤羽は大きな転換期にあります。外部からの企業参入が進む中で、地元の良さや暮らす人々の価値が薄れてしまう懸念もあります。だからこそ、自治体・観光協会・地元の飲食店と連携し、街の魅力を未来へつないでいくのだと決心しています。

「君たちが来てから、この街は変わったね」
そう言っていただける存在になること。それが私の原点への恩返しであり、「人でまちを創造し続ける」という私たちの使命の実現でもあります。